- 暗号資産のウォレットとは何かを詳しく知りたい人
- 自分にウォレットが必要なのかどうか分からない人
- 結局どのウォレットを使えば良いのか分からず困っている人
私は
「そもそもウォレットって何?」
「コールドウォレット採用だから安心ってどうゆうこと?」
といった完全初心者から暗号資産を始めました。
そんな私でもネットや書籍で勉強し、現在は暗号資産を7桁保有している経験をもとにこの記事を執筆しています。
暗号資産のウォレットについて理解すれば、そもそも必要か、または自分に合ったウォレットはどれなのか判断できるようになります。
まずは、暗号資産のウォレットとはどんなものなのかを紹介するので、ぜひ読み進めてください。
暗号資産のウォレットとは?
暗号資産のウォレットとは、言葉のとおり「暗号資産を保管しておくための財布のようなもの」です。
しかし、実際はウォレットに暗号資産が入っているわけではありません。
あなたの暗号資産は、ブロックチェーン上に保存されています。
では、ウォレットは何を保管しているのか。
それは、ブロックチェーン上にある暗号資産にアクセスするための秘密鍵です。
お金を入れておいた金庫のカギをなくすと金庫が開けられなくなってしまうように、秘密鍵をなくすと自分の暗号資産に手をつけられなくなります。
アクセスできない=資産を失ったことになりますし、秘密鍵を第3者に知られれば自分の資産を盗まれてしまうことも。
つまりウォレットは
絶対になくしてはダメ。
誰にも教えてはいけない。
といわれるくらい大事な秘密鍵を守るためのものです。
ウォレットの役割
そんな大切な秘密鍵を保管するウォレットの主な役割は、以下の3つです。
- 暗号資産(秘密鍵)の保管
- 暗号資産の送信・受け取り
- NFTマーケットプレイスやNFTゲームなどのサービス(アプリ)との接続
ここまでを読んで
暗号資産取引所で口座を開設したら暗号資産の保管や送受信ができるようになったけど、取引所の口座はウォレットとは違うの?
と思われた方もいるでしょう。
暗号資産取引所の口座とウォレットの違い
暗号資産取引所の口座とウォレット業者が提供しているウォレットはほぼ同じですが、厳密にいうと1つ違いがあります。
それは、「秘密鍵を誰が管理しているのか」ということです。
まず暗号資産取引所の口座では、暗号資産取引所があなたの秘密鍵を管理します。
暗号資産取引所の口座のメリット・デメリットはこんな感じ。
一方ウォレット業者が提供しているウォレットでは、あなた自身が秘密鍵を管理します。
ウォレットのメリット・デメリットはこんな感じ。
ウォレットは大きく分けて2種類
ウォレットは、インターネットに接続しているか否かで、以下の2つに分類されます。
- ホットウォレット
- コールドウォレット
この章では、それぞれのメリットとデメリットをサクッと見ていきましょう。
ホットウォレット
ホットウォレットは、インターネットにつながっている状態のウォレットです。
メリット・デメリットはこんな感じ。
暗号資産の価格変動にあわせて、素早く取引したい場合に向いています。
コールドウォレット
コールドウォレットは、インターネットにつながっていない状態のウォレットです。
メリット・デメリットはこんな感じ。
コールドウォレットは、長期保有が目的の暗号資産を保管するのに向いています。
3つのホットウォレット
ホットウォレットは、さらに以下の3つに分類できます。
- ウェブウォレット(オンラインウォレット)
- デスクトップウォレット
- モバイルウォレット
ウェブウォレット(オンラインウォレット)
ウェブウォレットは、インターネット上に秘密鍵を保管するウォレットです。
メリット・デメリットはこんな感じ。
ウェブウォレットの代表例は、暗号資産取引所の口座を開設すると自動的に作られる口座です。
ざっくり次のような手順で作れます。
- 公式サイトから登録
- アカウント作成
- 二段階認証の設定
デスクトップウォレット
デスクトップウォレットは、パソコンで秘密鍵を保管するウォレットです。
WindowsやMacOSからソフトウェアをインストールして使います。
メリット・デメリットはこんな感じ。
無料でインストールできるものが多いですが、パソコンの容量がある程度必要なので注意しましょう。
モバイルウォレット
モバイルウォレットは、スマホやタブレットにインストールしたアプリに秘密鍵を保管するウォレットです。
AppStoreやGoogle Playからアプリをインストールして使います。
メリット・デメリットはこんな感じ。
2つのコールドウォレット
コールドウォレットは、さらに以下の2つに分類できます。
- ハードウェアウォレット
- ペーパーウォレット
ハードウェアウォレット
ハードウェアウォレットは、専用の端末に秘密鍵を保管するウォレットです。
カード型やUSBメモリ型などが販売されています。
メリット・デメリットはこんな感じ。
ちなみにハードウェアウォレットは、必ず公式サイトから新品を買うようにしてください。
通販サイトやフリマサイトからでも買えますが、秘密鍵を盗みとるプログラムが仕込まれているケースもあるので危険です。
ペーパーウォレット
ペーパーウォレットは、紙に印刷して秘密鍵を保管するウォレットです。
メリット・デメリットはこんな感じ。
自分で紙にメモることもできますが、情報をQRコード化してくれる専用のアプリもありますよ。
ウォレットを選ぶときに注目すべきポイント3選
あなたにあったウォレットを選ぶために、注目してほしいポイントは以下の3つです。
- ウォレットを使う目的
- 対応している暗号資産
- セキュリティレベルやスペック
では、1つずつ説明していきます。
①ウォレットを使う目的
1つ目は、ウォレットを使う目的を考えましょう。
たとえば、
高額な資産を保有する予定はなく、とりあえず暗号資産取引を始めたい。
のであれば、暗号資産取引所の口座で十分かもしれません。
一方で、
高額な暗号資産を保管したい。
という場合は、より安全性の高いコールドウォレットを選ぶ方が良いのではないでしょうか。
このように、暗号資産をどのように管理したいのかを考えて選びましょう。
ホットウォレットとコールドウォレットの両方をうまく使い分ければ、どちらの強みも活かすことができます。
②対応している暗号資産
2つ目は、対応している暗号資産をチェックしましょう。
ウォレットによって、対応している暗号資産の数に差があります。
あなたが持っている暗号資産が対応しているのか、事前に確認してください。
特にマイナーなアルトコインは、対応しているウォレットが少なめです。
将来的にアルトコインも保管したいと考えている方は、対応している暗号資産の数が多いウォレットを選びましょう。
③セキュリティレベルやスペック
3つ目は、セキュリティレベルやスペックです。
まずは上記のポイント①・②をチェックし、条件に当てはまるウォレットを探します。
それでも複数の選択肢がある場合は、それぞれのセキュリティレベルやスペックを調べましょう。
なかでもセキュリティは重要です。
公式サイトはもちろん、口コミや評判も見ながらあなたに合ったウォレットを見つけましょう。
ウォレットの必要性
これまでを読んで
とりあえずビットコインを持っておきたいだけなら、ウォレットではなく暗号資産取引所の口座だけでも良いのかな?
と思われた方もいるでしょう。
実際、暗号資産取引所の口座は取引や管理がしやすく、パソコンからだけでなくアプリでも使えるので便利です。
そのため、初心者の方は取引所の口座だけでも困ることはないかもしれません。
しかし、暗号資産取引所の口座が100%安全とは言い切れないのも事実。
たとえば2014年、当時世界トップレベルの暗号資産取引所であるマウントゴックス社がハッキングの被害にあい、取引所に預けられていたビットコインが流出したという事件が起きました。
この場合、自分の資産が戻ってくる補償はありません。
よって、より安全に自分で自分の資産を守るためにはウォレットが必要といえます。
最初は暗号資産取引所の口座だけでもかまいませんが、資産が増えるにつれて自分のウォレットを作ると良いでしょう。
暗号資産取引所の口座以外にウォレットを持てば、資産を分散できるので、資産を失うリスクの軽減につながります。
まとめ:目的に応じて暗号資産のウォレットを使い分けよう
暗号資産のウォレットとは、「秘密鍵を管理するためのもの」でした。
最後にもう一度、ウォレットの分類をおさらいしましょう。
ホットウォレット | コールドウォレット |
---|---|
ウェブウォレット(オンラインウォレット) デスクトップウォレット モバイルウォレット | ハードウェアウォレット ペーパーウォレット |
このようにウォレットにはいくつか種類があり、それぞれメリットとデメリットがあるので「○○が1番おすすめ」とは言えません。
この記事で紹介したポイントを参考にしながら、目的に応じてウォレットを使い分けてください。
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